睡眠と高山病、高所での睡眠を考える

睡眠中は最も高山病になりやすい状況です。
睡眠は高所では最も体が低酸素状態になるのです。
なぜ睡眠中は血中酸素が下がってしまうのでしょうか?
1つは寝ている状態で胸の動きが制限されてしまうことと、
もう1つは睡眠によって脳の睡眠中枢が抑制されて呼吸が浅くなること
が考えられています。
睡眠中は意識的に呼吸をすることができませんし、夜間であれば深夜から朝までかなり長い時間低酸素状態にさらされることは避けられません。
無呼吸症候群がある人や、鼻づまりがひどい人、いびきをたくさんかく人は、頭痛や吐き気などの高山病の症状が出る人が多い傾向にあると思います。

キリマンジャロ登山の対策としては、前日よりも高い高度に到着した時、すぐにお昼寝や仮眠をとると高山病の症状が出るリスクが高い(寝ている間に血中酸素濃度が下がり高山病の症状が出るため)ので、疲れているのは分かりますがすぐに横にならずに軽くキャンプ地のお散歩をしたり、ティータイムにしたりと、すぐに寝ないようにしてください。

高山病の初期症状(頭痛や吐き気)は、その初期段階であれば落ち着いて意識的に深呼吸を続ければ簡単に回復します。つまり意識呼吸をすることができる状態をキープしよう、ということです。
もちろん夜はしっかり睡眠をとらなければならないので、次のキャンプ地についたらすぐに横になったりお昼寝したりせずに、ゆっくりすごし、呼吸を意識して過ごしながら高所に体を慣らし、夜の睡眠に備えましょう。
参考にしてみてください。