キリマンジャロ登山の登頂率

キリマンジャロ登山における登頂率ってやはり気になりますよね。
でも登頂率が高いツアーが良いツアーとも限らないので、その点だけ注意しましょう。
それでは、キリマンジャロ登山における登頂率に関して簡単に書いてみたいと思います。

ちょっと古いが、KINAPA(キリマンジャロ国立公園)の10年分の統計データから、日本人のウフルピーク登頂率は80%前後です。これを聞くと、あれ、意外と登頂率高くない?と思う人の方が多いかと思います。
ですが、逆に考えると、5人に1人は登頂に失敗するとも言えます。これが多いと思うか、少ないと思うかは人によると思いますが、100人登れば20人は登頂できないということなので、そんなに他人事ではない数字かと思います。
いずれにしても、平均値が80%前後なので、それを基準に自分がこれから参加するツアーの登頂率の探りを入れてみるのも楽しいかと思います。
キリマンジャロでは40%の人が登頂を断念します、なんて言っているツアーがあれば、そのツアーは高齢者の参加者が多いとか、何かしらの理由があるはずです。
登頂率90%以上のツアーがあったとしてもなんら不思議ではないし、大雪で全員登頂できなかったケースもあります。
ちなみに私の企画するキリマンジャロ登山ツアーでは登頂率は平均値の80%前後で推移していると思います。全員登頂できる時もあるし、一番登頂率が低かった時で登頂率60%くらいの時もありました。
安全第一なので、危険と判断すれば登頂率なんか度外視で下山してもらうのが基本です。
私が以前所属していた山岳会の県連チームがキリマンジャロ登山に挑戦したことがありましたが(私は同行していません)、60~70代がほとんどの20人以上のチームで、登頂できたのはたったの2人だったそうです。気になったのは、誰でも登頂できるみたいな謳い文句で参加者を募集していたのが目につきました。コストを抑えるために現地旅行社を利用し、英語も大してできないメンバーで現地スタッフのみで登山をしたことも失敗の一要因でしょう。登頂率10%以下って、山岳会的にちょっと残念な数値ですよね。
まぁこれは極端な例ですが、日本人の登頂率の平均値が80%だからといって、こういった例もあるという事だけ頭の隅にいれておくといいかと思います。

登頂率とはただの数字です。
あまり気にせず、しっかりと高山病対策をしてベストなコンディションでキリマンジャロ登頂をめざしてください。

次回は高山病の概念と基本的な対策について書きたいと思います。