2019/3/10 谷川岳一ノ倉沢・一ノ沢右壁左方ルンゼ・中間陵

3月9日(土)に予定してましたが、8日に30cm以上の降雪という情報があり、9日は晴れ渡りましたが雪崩の危険性が高いために見送りにしました。
3月10日(日)、午前2時起床、3時にロープウェイ駐車場を出発。
一ノ沢は新雪とデブリでトレースが埋まっていた。膝上ラッセルで左方ルンゼの取付きまで。
取付きにつくころには空が明るくなってきた。
左方ルンゼの1ピッチ目は傾斜が緩いのでフリーで上がることにしたが、取付いてみると入口部分が意外と立ってて恐っ、と思ってしまった。
2ピッチ目の滝からロープを繋いで登攀開始しました。
最初は相方のササピーがリード。このピッチは50m以上ロープ出たかな。

その上の3ピッチ目は私がリード。
傾斜のゆるいところから垂直の氷を少し上がって斜状バンドを左へ数メートル、そこからまた直上して
多分50mはロープ出た辺りで木に支点があったのでそこでピッチを切りました。

4P、5P はアイスじゃなくて、雪の急斜面、上部からは時折ザーっと塵雪崩、たまに大きな塊も落ちてきました。
CSのチムニー手前の壁でピッチを切りました。

さて、
核心のCS。
CS 脇ににある氷にアックスを、そして左壁に薄くついてる氷にアイゼンが良い感じに効いたので難なく突破。
CSの脇に上がった後の方がフカフカの雪でアックスが効かずにちょっと恐かった。
ここも塵雪崩が顔面にザーザー流れてきて大変だった。

CS の上は、1ピッチ雪の急斜面を60mいっぱいロープ延ばしたところでアックスで支点構築。
その上は上部に見えるコルに向かって再び60m弱ロープを伸ばすと中間陵にでたのかな~、という感じの稜線に出た。

下の写真は稜線ぽいところに出たところです。

そこからもう1ピッチ、60mロープを伸ばすとしっかりと稜線に出ました。

一ノ倉沢を見下ろし、衝立岩が真横に見えてきます。

稜線をたどると、恐い下りからのナイフリッジが待っています。
正面には谷川岳本体がドーンって感じです。正面からみるとめちゃくちゃ急登に見えますね。

下の写真、相方のササピーがリッジ上でビレイしてるんだけど、ジャケットが黒だから見つけにくいですね(笑)

後ろを振り返るとたどってきた稜線、そしてその向こうには白毛門や朝日岳。

オレンジの線が登ったラインです。

この部分はもう東尾根と合流して、頂上へ向かう最後の急登。

オキの耳に出る最後の雪庇というか、縁の部分、まぁ雪庇か。
雪がフカフカでアックスがまったく効かず、そうこうしているうちに足場も軟くてボロボロ崩れてきて、意外と恐かったり。
腕全体で雪を抱き抱えるようにしてよじ登りました。あ~、恐かった。最後の最後で落ちられません(笑)

3時にスタートして、オキの耳に到着したのが14時05分。11時間の行程でした。
久々に登りごたえのあるルートでした。
西黒で下りることになると思っていましたが、ロープウェイの営業時間内なので何の迷いもなく天神尾根へ(笑)
夕方以降から天気が崩れる予定だったが、天気の良いうちの登りきれて良かった良かった。